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2010.10.25


今回は,「『command+N』から始めよう!」をちょっとお休みして

久し振りにお仕事用語解説をしたいと思う。
(ネタ,作り込む時間がなかった(_ _))


仕事をしていると,よく聞く言葉に【校正】っていうのがある。

【校正】とは。
出版物を作るにあたり,印刷をする前に間違いがないかを確認し,間違いがあれば,正す指示を入れること,である。

まあ,簡単に言えば。
印刷する前に,カンプやPDFなどを見て,出来上がった物が間違ってないかをチェックし,修正指示(「アカ」)を入れることだ。

基本は文字校正で誤字脱字をチェックすることだが,デザインや写真の色などの確認も同時に行うのが【色校正】と呼ばれる,本印刷に近い仮印刷物(デジコンとかインクジェットなどなど)による校正である。


この【校正】
一般的にはこういう流れで行われる。


【初校】しょこう
 入稿原稿通りの物が出来ているかをチェックする最初の校正。
 ページ物の場合は,写真やイラスト,デザインなどは後回しで文字校のみの場合が多い。

【再校】さいこう
 初校に「アカ」を入れた訂正指示書に従って修正した上で出す2度目の校正。
 この際に写真データなども入れ,ほぼ印刷物に近いデータにすることが多い。

【三校】さんこう
 再校に「アカ」を入れた訂正指示書に従って修正した上で出す3度目の校正。
 「イラストを1ミリ右へ」とか,「パーツの濃度を10%下げ」なんていう修正をして,さあいよいよ製版だぁ!!
 っていう校正。


 のはずなんだが。

    これが四校,五校,六校,七校………と続くことがある。

 っていうか,組版の場合,三校で終わるなんてことは滅多にない。
 どころか,三校で,レイアウト変更だの,基本級数変更だの(゚゚;)エエッ
 恐ろしいことも度々行われる(/□≦、)

【著者校】ちょしゃこう
 ひととおり校正が終わったところで,著者自身がチェックする作業。
 ここで,大幅に原稿が変更になることも(ノд・。) グスン

【念校】ねんこう
 校了,責了になる前に念のために行う校正。

 念のためなのに,結構な修正が入ることが多い( ▽|||)サー

【責了】せきりょう
 責任校了の略。
 訂正箇所が少ない場合,制作者の責任で直して校了とすること。
 終わりが見えてホッとする反面,すごいプレッシャーがかかる。

 その上,たまに,すごい量の修正なのに「責了で」って言われたりするY(>_<、)Y ヒェェ!
 (あまりの酷さに。
  クライアントさんに「誰の『責了』ですか?」と聞いたことさえある(^_^;))

【校了】こうりょう
 校正完了の略。

 やっと終わりだぁヾ(@^▽^@)ノ ワーイっていう意味でもある♪

【下版】げはん
 校了になったデータを製版・印刷に廻すこと。

   これをもって,制作工程が完了する。


ってか,うちのお仕事は製版が主だから,そっからが本番。
校了データを面付けして,版にして,さらにその版で校正紙を作成して
 
そこまで来てさらに訂正が入ったりしてщ(´□`)щ オーマイガーッ!!

そっからデータを修正し,版も修正し,もう一度校正を出して,ようやく完了となる。




そうやって,作っては直し,作っては直しして,出来上がった印刷物を見ると,やっぱり感慨深い。


ただ。

印刷してしまってからミスが発覚することを考えれば,【校正】は必要不可欠なものではあるが。。

回数を重ね過ぎるとうんざりするものでもある(T^T)


どうか校正担当の方々,お手柔らかにヨロシクお願い申し上げます(_ _)



そいでもって。
度重なる校正に負けない精神力を身に付けようね,みんなぁp(*^-^*)q


そして何より。
印刷前の最終データに対する社内校正は,細心の注意をはらいましょうね!

そこで間違えたら,それまでの苦労が水の泡,だぜllllllρ(   )lllll まっくら〜
それに,何も言い訳できんし。。

何と言っても「プロ」なんだから。

責任をもってお仕事しましょうねぇd(@^∇゚)/


関連タグ:製版 組版 校正 


2010.03.17

印刷や製版に携わったことのない人が聞いたら驚くかもしれないけど。
新聞に折り込まれるカラーのチラシの殆どが,4色のインクで印刷されている。

私も,初めて製版屋に就職した時には,あんなにカラフルなものが,たった4色でできてるのか!と驚いたものだ。

その4色の内訳は。

シアン(青より少し緑がすくない青《アイとも呼ぶ。ちなみにこんな色》)と,
マゼンダ(赤と言うよりピンクに近い《アカとも呼ぶ。ちなみにこんな色》)と,
イエロー(これはそのまま黄色《キイとも呼ぶ。ちなみにこんな色》)と,
キー・プレート(黒色のこと《スミ[墨]とか,ブラックとも呼ぶ。ちなみにこんな色》)である。


つまり。

CMYKとは。
色の三原色であるところの,「シアン(Cyan),マゼンダ(Magenta),イエロー(Yellow)」と,「キー(Key)」の頭文字をとった言葉である。
そしてその4色をまとめて,プロセスカラーと呼ぶ。

これが,カラー印刷の基本色ってわけだ。

その4色を様々な濃度で掛け合わせて,カラフルな色を表現しているのだ。

この4色がどうやってカラー印刷になっていくのか?と言うと
その4色のフィルムなりデジタルデータなりを刷版して


(←Y版)をイエローのインクで刷り。
その上に


(←M版)をマゼンタのインクで重ね刷りし。
その上に


(←C版)をシアンのインクで重ね刷りし。
さらにその上に


(←K版)をブラックのインクで重ね刷りしていくと


←こんなカラー印刷物が出来上がるのだ。
(それぞれ画像クリックで大きな画像が現れるよ!)


理屈の上ではCMYによって全ての色を表現できるはずなんだけど,実際には3色のインクを混ぜてキレイな黒色を表現するのはとっても難しいらしい。
(だから,ほら!家庭用のプリンターのインクもCMYプラスK色が使われているっしょ!)

それに,黒色って,結構多く使われる色だから,それをCMYだけで印刷してると,インク量がとっても多くなっちゃう,なんていうコスト面での利点もある。


その4色さえあれば,たいていのカラー物は印刷できる
が!

金色とか,銀色,或いは,クライアントさんが「この色!」って,どうしてもこだわる色や,とってもクリアな色などは,似たようにはできても,なかなか出せない。

そういう時には,プロセス4色以外に,特色用の版を作成し,それを特色インクで重ね刷りするのだ。


反対に,よく見かけるスーパーのチラシなんかは,1色刷りだったり,特色のみの2色刷り(赤と緑だとか,赤と紺なんてのは割と良く見かける)だったりもする。

そんな風に,これは何色で刷られているのか?とか,何色で出来ているのか?なんて考えながら,印刷物を見るのも,また面白いかも

面白くない,か(^^;


ところで,デジカメで撮影された写真や,パソコンのディスプレイ上に表現される色は,光の三原色であるRGB〔レッド(Red),グリーン(Green),ブルー(Blue)〕なわけなんだけど,インクではRGB形式での全ての色の表現が出来ないから,印刷する場合はCMYK形式へ変換しなきゃいけないのだ。

んで,RGBからCMYKに変換すると,微妙に色の感じが変わっちゃうから,そこでまた,さらに色調整なんてことをすることになるわけだ。

デジカメの写真データを渡して,年賀状や,「子どもが生まれました!」的ハガキを印刷屋さんに頼むことはよくあるだろうと思うけど。

そんな時には,「ああ,色調整したんだなぁ」なんて思ってもらえると,ちょっと嬉しい♪


そういう,【色へのこだわり】については,こちら(←この文字クリックですぞ!)にupしていくので(まだ,COMING SOONになっとりますが),しばしお待ち下さいませ。


関連タグ:プロセスカラー CMYK 製版 RGB 


2010.03.05

この仕事をするにあたって,ここ数年やたらに耳にする言葉にCTPっていうものがあるんだけど。
これを,DTP(デスクトップパブリッシング《パソコン上で出版物を作成すること》)の変化系だと誤解する子

“kiyoちゃん”

(↑ここにマウスポインタを乗せてみてちょ☆何かが起きるよ♪)のことだがね(;^_^A)
が現れたので,これも解説せねばなるまい。

CTPとは。
【Computer to Plate(コンピュータ・トゥ・プレート)】の略で,読んで字のごとく,パソコンから直接刷版することである。

ちなみに,従来通り,製版(←ここクリックで製版のプチ解説にGo!)フィルムを版に焼き付けて行う刷版のことは,FTP【Film To Plate(フィルム・トゥ・プレート)】と言う。

DTP化が進んでも暫くは,最終製版はフィルムで行われていたが,今はどんどんCTP化され,フィルム出力をする機会はぐっと減った。

世の中のデジタル化が進んだからってこともあるだろうし,DTP用のアプリケーションが多数開発されたこともあるだろうが。
こんな風に急激に製版過程が変化した理由として,コストの軽減っていうこともある。
従来の製版だと,製版カメラ・スキャナ・焼き付けプリンタ・自動現像機などなど,結構高額な機材を揃えなければならなかったし。
その上,様々な大きさ・種類の製版用フィルムも必要だったし,そのフイルムを現像する液など,多々コストがかかったし。
また,1か所の文字修正のために,フィルムすべて,版すべてを,1から作り直すなんてこともあって,材料費も時間もかなり費やすことが多かったのだ。

それに。
フィルムって,とっても傷がつきやすいから,取扱いにも注意が必要だったし,折れ曲がった日には,その部分の筋が印刷に入っちゃったりするんで,もう一度作らなきゃならんっていうことになって,結構大変なのだ。

CTP化されて,写真製版時代に必要だった,手間や設備のいくつが不要になって(その代わり,校正《出来上がったデータと原稿を照らし合わせ,誤植や体裁の誤りを正す作業》用のデジタル出力機《インクジェットプリンタだのデジタルコンセンサスだのっていう校正物出力機》の需要が多くなったけど),ずいぶんコストが低減され,時間も短縮された。

システム自体も,大規模な設備がなくても,パソコンと,画像処理用(主にPhotoshop)・グラフィック用(主にIllustrator)・文字組用(InDesignやQuarkXPressやEDICOLOR)のアプリケーションと,CTPデータを作成するアプリケーションがあれば,殆どのことができるようになった。
およその経験値で行ってた作業も,数値で制御できるようになったし。
何より,データが出来上がってからの修正が,修正用のアプリケーションを使うことによって,すべてを作り直す必要もほぼなくなった。

さらに,ネットワークで,データを送ってしまえる世の中になったので,フィルムを届けなくても,印刷屋さんがそのデータを受け取って,刷版・印刷ができてしまうという,すっごい時代になった。


長年,アナログ製版に携わった身としては,何か少し寂しい気もするが

あの,フィルムを貼ったり切ったり合わせたりって作業は,面倒だったけど,面白かったなぁ…
あの頃と比べて,納期がものすごぉぉぉく短くなって大変だが(__;)


んで,データで全てが完結してしまうから
ちょっとしたことで,とんでもないミスが発生したりする恐怖もあるが(-.-;)


いや全く。
ワンクリックで瞬時にして違う物が出来上がってしまうっていう恐ろしさは。。
まして,それが,印刷して製本されてしまうっていう恐怖は。
経験した者でなければわかるまい…



この時代の流れを楽しみながら。
過渡期を生きて来た世代として,様々なノウハウを伝えて行きたいと思う。

生きた化石になる前に。。。



もう,なってる,って?σ(^◇^;)



さて,次回は
衝撃の事実!
kiyoちゃんの秘密!


をお送りする予定なので
乞うご期待!!下されませませ☆


関連タグ:CTP 製版 DTP 


2010.02.23

製版屋のスタッフブログであるからには。
「製版屋とは何ぞや?」ってことを書かねばなるまい。
(いや,別に誰が決めたわけでもないが…)

あ!申し遅れましたが,組長こと,梅酒サワーと申します。

「です」「ます」調の文章が苦手なので,普段通りの,偉そうな文体で書く事をお許しくだされませませ。


さて,製版屋に勤めている人なら,きっとこんな経験があるはず!

「どんな仕事してるの?」っていう質問を受けたり。
「板,作ってるの?」って言われたり。
「はんこ屋さん?」って間違われたり。。

かと言って,「印刷物を作ってる」って答えると,確実に印刷屋さんだと思われるし。
「印刷物の編集」って答えると,プロダクションのようだし。
この仕事を説明するのは難しい。

最近では,説明するのがめんどくさくなって,職種を聞かれた時には「Macオペレーター」なんぞという,カッコ良く聞こえるような,それでいて余計分からないような答え方をしてしまったりもする。

それではイカン!
自分の職業くらい,ちゃんと説明できるようにならないと!

けど。
製版って言葉をネットで検索しても,分かったようで,分からない…
上に,何だか難しそうに聞こえる。
いや,実際,仕事に携わってる本人達でさえ,曖昧だったりもする(;´Д`)

物事をいかにも尤もらしく語るタイプや,自分の知識を敢えて難しく語るタイプってのが大嫌いなので。

「製版とは何か?」について,kiyoちゃんにも分かるように(;^_^A解説してみよう。

製版とは。
写真製版とも呼ばれ…

版下(文字や,画像を配置する為の枠などがレイアウト案に基づき配置されている台紙
《こんな感じ↓》画像クリックで読めるくらいの大きさになりますよぉ!)




や,写真原稿(昔ながらの,どの家庭にもあるような,アルバムに貼ってある写真やら,透過フィルムのこと)を,特殊なカメラで撮影してフィルム化し,それらをなんじゃらかんじゃら加工しながら合成して,刷版(印刷機に取り付けるアルミの版に,フィルムを焼き付ける作業)用のフイルムを作ることである。 まあ,アバウトな解説だこと(^^;

ついでに言えば,大抵の製版屋は,刷版まで行ってることが多くて,そこまでをまとめて製版と呼ぶこともある。

概ね,アナログ時代の製版屋とは,そういう仕事をする会社のことを言った…

んだが。

デジタル化がどんどん進む中。
そこに,文字組(従来で言えば版下を作る写植と呼ばれる作業《ちなみに,この文字組ってのの長を仰せつかってるってんで,組長なのだ》)っていう要素も加わり。
フイルム作業もほとんどなくなり。
現在では,レイアウト原稿や,写真,テキストなどを使って,(時にはイラストを描いたり,時にはデザインをしたりしながら)印刷用のデータを編集するのが主な作業になった。
その作業を総称して,DTP(デスクトップパブリッシング《和訳すれば,パソコン上で出版物を作成するってとこかな?》)と言うわけだ。
そうやって編集したデータで,刷版用のデジタルデータを作成するわけである。

超分かりやすく言えば,家庭のパソコンで年賀状を作るような(賀詞はどこに何色で入れようかとか,写真の大きさや形はどうしようかとか,バックの色は何色にしようかとか…っていう)作業に似ている。

ただ,そこに。
色補正とか,画像修正とか,ページ全体,或いは書籍全体の統一感とか,データ管理とか,クライアントさんの要望とか,作業の自動化とか,もちろん納期とか,いわゆるプロとしての誇りとノウハウが加わってくる,案外奥深い作業でもある。

そういう。
簡単そうだが,覚えることが山のようにある上に,日進月歩での変化に四苦八苦する現場で
厳しくも和気藹々と仕事に励む,超個性豊かなスタッフ一同。

その悪戦苦闘ぶりと,オフの弾けぶりを垣間見せる,製版屋のスタッフブログを,今後もどうぞ御贔屓にお楽しみくださいませ☆


関連タグ:製版 DTP