2010.04.12

今回は,文字組の仕事で,頻繁に登場する言葉,約物について書いてみよう。

約物
普段の生活では,なかなか耳にすることがないこの言葉。

これを「やくぶつ」と読むと,違った意味に捉えられて
あらぬ疑いをかけられるので注意が必要である(^^;

約物とは「やくもの」と読み,文字・数字以外の,文字と組み合わせて使う記号の総称である。
例えば,句読点もそうだし,かっこ類,繰り返し文字,圏点などなど様々な種類がある。

そのうち,良く使われるいくつかを並べてみよう。
(和欧混同については,似て否なる文字を参照してちょうだいませ)

 

句点 横組ではピリオド(.)も含む ※欧文キー(.)との混同に注意
読点 横組ではカンマ(,)も含む ※欧文キー(,)との混同に注意
セミコロン   ※欧文キー(;)との混同に注意
コロン   ※欧文キー(:)との混同に注意
2点リーダー    
3点リーダー   ※欧文キー()との混同に注意
中黒 中点とも呼ぶ ※ビュレット()との誤用に注意
エクスクラメーション・マーク 感嘆符とも呼ぶ ※欧文キー(!)との混同に注意
クエスチョン・マーク 疑問符とも呼ぶ ※欧文キー(?)との混同に注意
おんびき 前にある文字の音を伸ばす時に用いられる ※ダッシュとの誤用に注意
ダッシュ ダーシとも言う ※おんびきとの誤用に注意
二分ダッシュ   ※ハイフン(‐)との誤用に注意
波ダッシュ 波ダーシとも言う ※チルダ(~)との誤用に注意
米印    
アスタリスク   ※欧文キー(*)との混同に注意

 

かぎ括弧 「 」 ※半角キー(「」)との混同に注意
二重かぎ括弧 『 』  
丸パーレン ( ) ※欧文キー(())との混同に注意
山パーレン ⟨ ⟩ ※欧文キー(<>),不等号(<>)との混同に注意
二重山パーレン 《 》 ※ギュメ(«»)との誤用に注意
ブラケット [ ] ※欧文キー([])との混同に注意
すみつきパーレン 【 】  
ブレース { } ※欧文キー({})との混同に注意
キッコウパーレン 〔 〕  

 

繰り返し文字 々ゝゞヽヾ〃など 漢字には「々」
平仮名には「ゝ」「ゞ」
片仮名には「ヽ」「ヾ」
表組などで上の項目と同じという意味には「〃」
を用いる

 

圏点・傍点 縦組では文字の右,横組では文字の上に付けて,その文字を強調する記号


例えば


っていうように使われる。
その他にも,↓こんな物も,社内では約物と呼ぶ。

 


概ね,これくらいの種類を覚えておけば,大抵の組版指示書には対応ができる。
(これくらい,って,結構あるやん(;´Д`))

けど,これらを知らないと
「中黒」っていう指示を,「中を黒く塗るんだぁ」って勘違いして
」って入力する子がいたりするんで(@_@;)
(名誉のために断っておくが,これはKiyoちゃんではない!!)

普段使用してる日本語がまったく正しくない私ではあるが(..;)
んで,誤字脱字も多々ある私ではあるが(__;)

お仕事となると,これらにこだわらないわけにはいかない。

覚えることがたっくさんあって面倒だなって思うだろうけど。
一歩ずつ,着実に,正確に覚えていっておくれよ!
(これはkiyoちゃんにゃんごろうへのエールである(^^)V)



なお。
当ブログ内において。

正しい文字組がなされてないことについての質問・苦情は,一切受け付けておりませんので

ご了承くださいませませm(__)m


関連タグ:組版 約物 


2010.03.30

さて,組長であるからには,そろそろ文字組のことも書いておこうと思う。

文字組に最低限必要なものは,組版用のアプリケーションソフト(InDesignやQuarkXPressやEDICOLOR)と。
原稿と。
テキストである。

この中のテキストは,もちろん,アプリケーションの文字ボックスに直接入力しても良いが,できることなら,ワードなどで入力してあると,作業効率が良い。

ただ
このテキスト入力ってのが,キーボードさえ打てれば誰でもできるようで。
意外に,知識が必要な侮れないものなのだ。

実際,テキストを流し込んだ時に,似ているようで,全く違うものができあがってしまうことがままある。

その理由が,似て否なる文字である。

仕事に就いて最初にテキスト入力をする時に,新人がよくやらかす間違いをいくつかご紹介しよう。

例えば←この3つの点。
この3つの点からなる文字は,3点リーダーと呼ばれ,省略の意味だったり,余韻を表すために用いられる。
他にも,箇条書きの時に,項目名と内容をつなげる役割に用いられることもある。
和文では,欧文ではと下付きで打つんだが
「・」中黒を「・・・」3つ並べてって打つ人がいたり。
「.」ピリオドを「...」3つ並べて打つ人がいたり。
ぱっと見,気付かずにスルーしてしまって,後々間違いに気付いて慌てるやっかいな混同なので注意が必要である。

また,和文・欧文の間違いっていうのもよくある。
数字に和文数字「123」と欧文数字「123」があるのはよく知られているとは思うけど,同一文章の中で,混在しているのも,ちょくちょく見られる。
この間違いも,見落としがちなので,気を付けなければいけない。

数字よりも多い間違いが,「( 」「 )」丸パーレンで,和文の「( 」「 )」と欧文の( 」「 )を,単に,全角と半角の違いだと思い込んでる人もいて,これは本当に文字組屋泣かせである。

同じく,「[ 」「 ]」ブラケットも,和文の「[ 」「 ]」と欧文の[ 」「 ]と混同されることが多い。

そして,どっちも和文なんだけど,しょっちゅう間違われるのが,「⟨ 」「 ⟩」山パーレンだ。
これを,「<」「>」っていう,不等号で入力してあるテキストをちょくちょく見かける。

意味違いますからぁ…(ノヘ;)

これらを間違えるとどうなるか?




横組では,それ程違和感がないかもしれないけど。
縦組になると,これが




こんなひどいことになるんでっせ(;´Д`)

テキストを流し込んだ瞬間に,唖然とする(゜゜;)

入力ソフトでテキストだけを見てると,全く違いに気付かない場合もあるけど,文字が組み上がって見たら,全然違うってことにならないように,キー間違いにはくれぐれも注意しましょうね!




ちなみに。

似て非なると言っても。




↑こういうことではないのであしからず(;^_^A


関連タグ:組版 3点リーダー 中黒 丸パーレン 山パーレン ブラケット